見本市に行こう!!

見本市に行こう!!

結果として

新生した漫画・アニメ見本市

こうした状況を打破するように、新たに誕生したのが『AnimeJapan』という見本市だ。このイベントが誕生したことでそれまで開催されていた東京国際アニメフェアとアニメコンテンツエキスポの両方が開催終了となる運びとなった。またこのAnimeJapanの特徴として挙げられるのが、主催者側に東京都が参加していないというところだ。主な主催者としては先に紹介したKADOKAWAを始めとした大手出版社、またアニプレックスなどのアニメ制作会社といった最大手企業などがその名を連ねている。何故東京都が参加しなくなったのかについてだが、これに対しては年々負担金を減ってきており、都からの助成無くして開催することが可能になったと説明しているが、消費者などから見ても分かるとおり、明らかに意図的に参加させなかった、また東京都としても参加する気がなかったようにも取れる。

その内情を知ることはできないが、こうしたイベントが開催決定したことによってそれまで何故2つの見本市を開催しなければならないのかという疑問が払拭され、4年ぶりに単一した見本市開催にこぎつけられた事は喜ぶべきところだといえる。ただ見本市の分裂問題は解決したといっても、条例改正についての諸問題においては根本的な部分から解決策が見出せないほど混迷しているという。そういう点からしても、この問題はまだまだ解決するまでに時間を有することになる。

物議をかもしていた石原氏もこの時には既に都知事としての任から下りており、蚊帳の外の人間として傍観しているだけかもしれないが、あまり快くは思っていないだろう。もはや今更石原氏の話題をここで挙げるのは適切ではないため、ここからは一切触れないで話をしていこう。

どうにかして同一のイベント統合を果たしたことで誕生したAnimeJapanが2014年3月から開催されることになった、そしてその船出として切られた今年の結果としては、上々といえるだけの来場者と出展者を招きよせることに成功したといえる。

目標に到達、民間主導の見本市の可能性を提示した

見本市ともなれば国、または日本で言うところの都道府県からの援助などを有して開催する事が基本となっていた中で、AnimeJapanは民間企業を主体とした見本市として開催され、2日間という短い期間で有料来場者数を『100,000人』とする目標を掲げた。開催期間の少なさに会場内で混乱をきたすのではないだろうかと予測されたりもしたが、そこは会場を上手に使い分けることで一般来場者と商業来場者との双方において利害をもたらす事が出来るとした。

開催から問題が噴出するのでは危惧されたが、実際に当日になり、そして終了した後の結果としてはそれまでの見本市としての真価を十分に発揮していると言える結果を提示することが出来たといえる。

  • 2014年度出展企業数:136社
  • 2014年度来場者数:111,252人

企業数としてはさほど多いとはいえないものの、来場者数だけで見れば騒動が起きる前の東京国際アニメフェアに勝るとも劣らない人々が来場したという結果を出せた事は、非常に大きな成果だといえる。見本市開催当時、印象的なだったのは来場者数の推移だ。初日には既に目標としていた100,000人の6割近くまでの人が来場するなどして、いまだにアニメ産業の人気そのものが高いことを証明した瞬間でもある。見本市としても目標としていた100,000人を超える人が来場したことで、より国などから援助を受ける事無く民間企業主体でこれからも活動して行く事が出来る事を証明した、ということにも繋がる。

これについては良いことなのか悪いことなのかは、正直なところ微妙な部分でもある。確かに一民間企業としてなら成功を収められればとてつもない莫大な利益を獲得することも出来るが、もしも何かしらのトラブルに巻き込まれるようなことになれば、さすがに警察などの介入を求めなければならない。この時、民間企業の社長などより政治に携わる重要人物がイベントに参加しているという体裁があれば、心なしか更なる安全を確約できるのではないだろうか、と思ってしまうのは安易だろうか。まだ始まって1年目という見本市の中でもかなり新しいものとなっているので、今後潜在的な成長や開催して行く中で見えてくる問題も出てくるだろう。それについては今後の展望次第で出てくると思われるので、その都度注視していかなければならない。

2015年度の開催が決定

見本市といっても資金という糧がなければ開催する事は不可能であり、そしてビジネスとしてもその価値があると思わせる中身が充実していなければそもそもの意義が見失いがちになってしまう。そういう事も含めて2014年のAnimeJapanは来場者110,000人を達成することが出来たのは十分な結果といえる。そうしたことから、無事来年度の開催も正式に決定し、よほどの事がなければそのまま順当にAnimeJapanの火蓋が幕を切って下ろされる事となる。

ただ日本のこうしたアニメ産業は日本国内に発信するわけではない、その他の業界と同じく海外へと発信していかなければいずれ需要と供給のバランスが崩壊してしまい、安定した経済活動を行なうことも難しくなってしまう。日本のアニメ文化が高い評価を受けているからこそ、より海外へと情報発信を向けた出展内容、そして有益な商談をしたいという海外からの営業を交えての商談を滞りなく行っていく事ができるようにしていくのも、見本市に求められるものだ。来年度はそうしたバイヤー向けの商談をする環境を2014年度開催以上に整備し、パブリックエリアだけでなく商談エリアの内容もそれまで以上に盛り上げる事が現在の課題として挙げられている。

そして来年度の開催2日間での見込み目標来場者数は『120,000人』としているとしているのも、見本市をこれからも行っていけるという確証がもてたからこそといえるだろう。色々確執を生み出し、2つの見本市を生み出してしまった分裂騒動の果て、ようやく業界が二分されてしまうという状況を解消し、本来あるべき統一された群集としての産業界を取り戻すことが出来たことは、当事者である人々が一番思っていたことだろう。わだかまりもなくなり、これからも邁進してほしいというのが一人の消費者としての願いだ。